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飲食店から出るごみは自分で処理できるのか|リスクを確認しよう

2026/04/02

飲食店を運営していて、ごみをご自身で処理していたら以下のような出来事に出会したことはありませんか?

  • ・家庭ごみ集積所に出していたら警告を受けた
  • ・ごみ回収業者がごみを残置するようになった
  • ・開業の際にごみが溜まっている場所に出したらクレームを受けた など

飲食店から出るごみはすべて「事業系ごみ」として法律で厳格に分類されており、事業者の責任において適切に処理する義務があるんです。

この記事では、事業系ごみの正しい処理ルール、業者へ委託する際の確認ポイントなど、飲食店の方が自分で処理する時のリスクを解説します。

【結論】自己処理も可能だが、間違えるとリスクが大きい

【結論】自己処理も可能だが、間違えるとリスクが大きい

結論、飲食店から出るごみは自己搬入などでご自身で処理することも可能ですが、搬入できるごみの種類が限られている点や、法令違反による罰則リスクもあるため、専門業者への委託が最も安全で確実です。

万が一、廃棄物処理法に違反した場合、事業の存続に関わる重い刑事罰や罰金が科せられる可能性があります。詳しく見ていきましょう。

飲食店のごみは家庭ごみではなく「事業系ごみ」扱い

飲食店のごみは家庭ごみではなく「事業系ごみ」扱い

飲食店のごみは、たとえ店舗併設の住宅から出るものであっても、すべて「事業系ごみ」に該当します。

家庭ごみの集積所に捨てる行為は「不法投棄」とみなされ、廃棄物処理法違反となります。  

  • 事業系ごみの定義:オフィス、工場、飲食店などの事業活動に伴って生じるすべての廃棄物。

  • 不法投棄のリスク:発覚した場合、5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方が科せられます。法人の場合は最大3億円の罰金が科せられることもあります。

排出事業者責任:委託しても最終責任は店舗側

ごみの処理を回収業者に委託した場合でも、最終的な法的責任はごみを出した店舗側にあります。これを「排出事業者責任」と呼びます。  

  • 委託先が不法投棄した場合:委託した業者が山林などにゴミを不法投棄した場合、警察の捜査は排出元である飲食店に及びます。

  • 撤去費用の負担:不適切な処理が行われた場合、その撤去費用は店舗側が負担することになります。環境省の規定においても、事業者は自らの責任において適正に処理する義務が厳格に定められています。

参照:環境省 排出事業者責任の徹底について

ごみ回収業者へ無料相談してみよう

ご自身が運営している店舗のごみ処理方法が合法かどうか不安な場合は、行政もしくはごみ回収業者に無料相談することをおすすめします。

私たち株式会社クリメンは、全国で事業系ごみの回収サポートをしています。「ごみ処理方法が合っているか確認だけでもしてみたい」という方でも大丈夫ですので、まずはお気軽にご相談ください。

事業ごみの無料相談ならクリメンへ

ごみの種類:産業廃棄物と事業系一般廃棄物

飲食店のごみは、法律上「産業廃棄物」と「事業系一般廃棄物」の2種類に明確に大別されます。

それぞれの定義と違いを正しく理解し、別々に処理ルートを確保する必要があるので、見ていきましょう。

ゴミの分類定義飲食店での具体例
産業廃棄物廃棄物処理法で定められた特定の20種類の廃棄物廃油、廃プラスチック(ラップ・容器)、ガラスくず、金属くず など
事業系一般廃棄物産業廃棄物以外の事業活動から出るすべての廃棄物生ゴミ(食べ残し)、紙くず、割り箸、木くず など

産業廃棄物:飲食店で発生しやすい例

産業廃棄物:飲食店で発生しやすい例

飲食店からは、生ごみだけでなく、廃プラスチックや廃油など多くの「産業廃棄物」が発生します。

事業所の所在地によっては、家庭では「燃えるゴミ」となるプラスチック製品も、店舗から出ればすべて「廃プラスチック類」に分類されるため“産業廃棄物”になります。

  • 廃プラスチック類:ラップ、弁当の容器、ストロー、発泡スチロール
  • 金属くず:空き缶、使い古した調理器具
  • ガラス・陶磁器くず:割れたグラス、お皿
  • 廃油:フライヤー等の古い食用油

※ビン、缶、ペットボトルは一般的に産業廃棄物ですが、自治体によっては資源として回収してもらえる場合があります。

事業系一般廃棄物:飲食店でよく出る例

事業系一般廃棄物:飲食店でよく出る例

調理くずや食べ残しなどの生ごみは「事業系一般廃棄物」に分類されます。ただし、これらをどのように分類・排出するかは各自治体のルールに従う必要があります。

  • 生ゴミ:調理くず、客の食べ残し
  • 可燃性のゴミ:リサイクルできない紙ナプキン、割り箸、汚れた布巾

※段ボールなどの古紙は一般廃棄物に該当しますが、自治体によっては資源として回収してもらえる場合があります。

要注意:廃油・グリストラップの処理

廃油やグリストラップの汚泥は「産業廃棄物」に該当するため、絶対にシンクや下水道に流してはいけません。

  • 配管詰まりと条例違反:廃油を下水に流すと、配管の詰まりや悪臭の原因となり、下水道条例違反に問われます。

  • グリストラップの汚泥:放置するとゴキブリ等の害虫や強烈な悪臭を発生させ、近隣トラブルの最大要因となります。

これらの処理には、産業廃棄物収集運搬業の「汚泥」の扱いが可能な許可を持つ専門業者への委託が不可欠です。

業者によってはこの「汚泥」の許可を持っておらず、グリストラップの清掃だけをして、汚泥はそのまま置いていくケースもあるので注意が必要です。

ごみの保管

ごみの保管

ごみを不適切に保管してしまうと、悪臭や害虫の発生を招き、近隣住民からのクレームに直結する可能性があります。

法令を遵守することはもちろんですが、衛生管理の観点からも適切な店内オペレーションが必要です。

臭気・害虫・近隣クレームを防ぐポイント

飲食店からは、多くの生ごみが排出されます。ここで、特に気をつけたいのが、生ごみに含まれた水分をしっかり切ってからごみ箱に捨てることです。

水分が多いとどうしても、腐敗の進みが早くなるのに伴い、異臭や害虫が発生するペースも早くなってしまいます。

それだけでなく、ごみを店前に排出する際、ゴミ箱の底が汚れたままの場合だと、近隣の方からクレームが来る確率が上がってしまいます。

この場合、蓋を用意し、清潔な状態で出すことでトラブルを未然に防ぐことができます。

適切なごみ置き場設計とは

カラスやネズミなどの鳥獣被害を防ぐため、物理的な“バリア”を設けることが重要です。

ごみを出すときはなるべく、蓋付きのゴミ箱を使用して排出するようにしましょう。

もし、ゴミ袋でしか出せない場合には、防鳥ネットなどを用意し、害獣に荒らされないようなごみの出し方を工夫することが求められます。

委託時に必ず確認するべき3ポイント:許可・契約・回収条件

委託時に必ず確認するべき3ポイント:許可・契約・回収条件

ごみ回収業者を選ぶ際は、料金の安さだけでなく、「許可・契約内容・回収条件」の3点を必ず確認しましょう。

これらを怠ると、最悪の場合、飲食店側が法的手続きの不備で罰せられるリスクがあります。

①許可

ごみ回収を委託する際は、業者が行政から発行された適切な「収集運搬業許可証」を持っているかを必ず確認する必要があります。

  • ・一般廃棄物収集運搬業許可
    • 生ゴミなどの“事業系一般廃棄物”を回収するために必要。
    • 市区町村長が許可。

  • 産業廃棄物収集運搬業許可
    • 廃プラスチックや廃油などの“産業廃棄物”を回収するために必要。
    • 都道府県知事が許可。

故意でなくても、無許可業者に依頼した場合、5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金などが科せられるケースもあるので許可証は必ず確認することが重要です。

②契約内容

事業系ごみの処理を委託する場合は、書面による委託契約書の締結と、産業廃棄物における「マニフェスト」の交付が法律で義務付けられています。

  • マニフェスト:廃棄物の引き渡し時にマニフェストを交付し、適正に処理されたことを確認・管理する義務があります。

  • 保存義務:マニフェストは5年間の保存が義務付けられており、違反すると罰則の対象となります。

③条件回収

店舗の営業時間やごみの排出量に合わせた柔軟な回収条件(頻度・時間帯・対応品目)を満たす業者を選定することが重要です。

基本的に飲食店ではグリストラップが設置されています。ごみの回収だけではなく、グリストラップの定期的な清掃・回収をしてくれる業者に委託すると管理の手間が大幅に削減されます。

廃油が大量に出る業態では、廃油を買取してくれる業者と提携するとコストダウンにつながります。

また、居酒屋やバー業態では、深夜営業をしている店舗は少なくありません。「営業終了後にごみを回収してくれるか?」が重要になるので、見積もりの際必ず明確にしておく必要があります。

飲食店のごみを自分で処理する場合のステップ

飲食店のごみを自分で処理する場合のステップ

ごみ回収業者に委託せず、ご自身で処理する場合、煩雑なステップと厳密な法令遵守が求められます。

また、各自治体ごとにルールは異なりますが、一般廃棄物は自己搬入もしくは自治体回収(条件付き)してもらえますが、産業廃棄物に関しては、業者への委託が不可欠です。

ステップ①ごみを「区分」して処理ルートを決める

まずは、発生したごみを「事業系一般廃棄物」「産業廃棄物」、そして資源として回収してもらえる場合は「資源ごみ」の3つに分類します。

万が一、プラスチックなどの産業廃棄物が、少しでも一般廃棄物に混ざっていれば、処理施設での受け入れを拒否されるので注意が必要です。

ステップ②店内オペレーションを“分別前提”に作る

厨房、ホールのゴミ箱を設置する際、そのごみの分類ごとのゴミ箱を別々に設置する必要があります。

また、オーナーだけでなく、アルバイトを含む全従業員に対して分別のルールを教育し、徹底させなければなりません。

認識の齟齬を防ぐためにも、ゴミ箱の付近にイラストを貼ったり、ゴミ箱を分類ごとに色を変えたりするなどの工夫も有効です。

ステップ③「減らす・資源化する」を先にやる

捨てる量を減らすことが、コスト削減と自己処理の手間を省く最大のポイントです。

  • 水切りの徹底:生ゴミの水分を絞り切り、重量を減らす。  
  • 食品ロスの削減:仕入れや仕込みの量を最適化する。
  • 使い捨ての見直し:紙ナプキンや紙おしぼりを、洗って繰り返し使える布製に変更。

ステップ④合法ルートで処理する

分別したごみは、以下のいずれかの合法的なルートで処理します。

ルート1:自治体の仕組みに従う

東京23区などの大都市の一部の自治体では、事業系ごみ専用の有料袋や処理券を購入し、指定の曜日に排出する仕組みがあります。

ただし、排出量に上限が設けられていることが一般的なのと、産業廃棄物は回収できないので、飲食店の方にとってはあまり現実的ではありません。

ルート2:清掃工場等へ自己搬入する

自社の車両を使って、自治体のクリーンセンター(清掃工場)へ直接持ち込む方法です。

各自治体の清掃工場によって異なりますが、持ち込みには1ヶ月前などの事前申請が必要なケースがあり、搬入可能な時間帯も平日の日中に限定されていることが多いです。

また、こちらも産業廃棄物に関しては搬入できない施設がほとんどなので、結局、業者に委託した方が効率的です。

ステップ⑤記録・表示・ルール遵守で「違反しない運用」にする

ごみを捨てて終わりではありません。産業廃棄物の場合、マニフェストの交付と5年間の保管が義務付けられています。

上記で解説した5つのステップを、ミスなく運用する手間を考えると、専門の正規業者へ委託することが、店舗運営において最も合理的と言えます。

まとめ

この記事では、飲食店から出るごみを自分で処理する際のリスクについて解説しました。

飲食店のごみは「事業系ごみ」であり、自己処理には厳格な分別とマニフェスト管理など、膨大な手間と法令違反リスクが伴います。

悪臭や害虫による近隣トラブルを防ぎ、安心して飲食店の運営に専念するためには、適切な許可を持ったごみ回収業者へ委託することが確実な解決策です。

まずは、自社のゴミの量や種類に合った最適な処理方法について、実績のある専門業者へ相談してみることをおすすめします。

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